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世界の犬
5G:原始的な犬・スピッツ

いびざん・はうんど イビザン・ハウンド
- IBIZAN HOUND(2019/2/27更新)

イビザン・ハウンド

原産地

スペイン(バレアレス諸島)

用途

イビザン・ハウンドは、日中・夜間を問わず銃を使用しない穴兎猟に用いられる。視覚よりも、極めて優れた嗅覚能力と聴覚により、密生した茂みからでも簡単に兎を嗅ぎ分け見つけ出す。動きは機敏、且つ、快活で、獲物を素早い動きで捕らえる。特に他の犬と共に居る時にこの能力が発揮される。一匹の犬が獲物を感知すると、たちまち他の犬が集まり、一定の間隔を置いて待ち構える。獲物を見つけるか、気配を感じ、それを囲んだ時にしか吠えない。獲物を見つけ出した時も捕らえた時も、尻尾を小刻みに振るが、いつでもアクションを起こすことができる。野ウサギや大型の獲物の狩猟にも用いられ、優れた回収犬でもある。特定の例外を除くと、猟犬の群れのフォーメーションを組む時は牝犬だけを用いるか、牡一頭を用いるかのどちらかで、牡は団体行動を好まず、喧嘩好きだからである。群れが数千羽のウサギを捕らえた場合、群れの何頭かは十分な休息を与えてからでないと猟をしたがらないのもこの犬種の特徴である。

沿革

この犬種はバレアレス諸島のマジョルカ島、イビサ島、ミノルカ島、フォルメンテラ島原産の犬種で、そこでは“カ・エイビセック”という原産名で知られている。又、カタロニア地方、ヴァレンシア周辺、ルシヨン地方、プロヴァンス地方でも数多く発見されており、各々の地方で、マジョルキー、サルネロ、マジョルカイス、シャルネグ、シャルネギー、バレアリック・ドッグといった名称で知られている。これらの犬はおそらくフェニキア人やカルタゴ人により持ち込まれ、次第にローマ人によっても持ち込まれるようになったと思われている。本犬種は起源が古く、現存する犬種の中では、典型的な原始的外貌を有し、強健な犬種の代表である。この犬種の絵は、ファラオの墓碑や博物館の置物に見られるので、紀元前3400年には存在していたことになる。

毛色

ホワイト・アンド・レッド、或いは、ホワイトかレッドの単色が好ましい。フォーンもスタンダードにたいへん近い犬であった場合許容されるが、被毛がスムースの場合は許容されない。

サイズ

体高 牡:66~72cm 牝:60~67cm
上記基準はさほど厳格なものではなく、これに近く、釣り合いが取れ、審美的に美しければ許容される。

グループ(FCI10グループ)別

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