展覧会システムの改正について 解説(3) (2022年4月~)
展覧会新システムの審査進行方法について解説いたします。
審査進行について
ブリード審査
◎本部展・FCI展は4席、他の展覧会は3席までとなります。
【ブリード審査の流れ】
ベビー・パピー審査 ⇒ チャンピオンシップショー審査 ⇒ 複数犬審査
の順で進行します。
システム改正について
1.採用クラス
〇本部展・犬種部会展・クラブ展は、チャンピオンシップショーの各クラスを採用し、その他のクラスの採用は各主催者の任意となります。
〇FCI展・連合会展では、チャンピオンシップショーの各クラスとパピークラスを採用し、その他のクラスの採用は各主催者の任意となります。
2.出陳犬
[2022年1月より]
〇全ての展覧会に、次の資格犬の出陳が可能となります。(2022年1月開催より)
- 国外繁殖の国外チャンピオン資格犬。
- 国外繁殖の各種インターナショナルチャンピオン資格犬。
- シュープリームドッグ資格犬。
[2022年4月より]
〇全ての展覧会のチャンピオンシップショー出陳犬は、本会に個体識別登録(マイクロチップ・タトゥー)が必要となります。
〇全ての展覧会に国外公認団体から本会に単犬登録せずに出陳できる制度(遠征犬)を採用します。
・当該犬が取得したカードも有効となりますが、チャンピオン登録申請時には、単犬登録申請が必要となります。
・ロイヤルカナンアワードポイントは有効となりません。
3.チャンピオン規程の改正
〇ジュニアチャンピオン、ベテランチャンピオン資格を制定します。
※この資格をもってチャンピオンクラスへの出陳はできません。
- ジュニアチャンピオン
ア)2名以上の審査員が交付したJ.CACを3枚取得し、うち1枚以上はJ.M.CACが必要となります。
イ)登録には、DNA登録・訓練試験登録は必要ありません。 - ベテランチャンピオン
ア)2名以上の審査員が交付したV.CACを3枚取得し、うち1枚以上はV.M.CACが必要となります。
イ)登録には、DNA登録・訓練試験登録は必要ありません。
※CAC・J.CAC・V.CACの合算はできません。
〇各種チャンピオン登録の期限(3カ月)が廃止となります。
〇チャンピオン登録に必要なM.CAC(CAC)の有効期限(4年)が廃止となります。
〇各種チャンピオン資格条件確認通知が廃止となります。
〇血統証明書にチャンピオン資格を取得した最後の展覧会・競技会開催日を記載していましたが、チャンピオン登録日に変更となります。
〇各種インターナショナルチャンピオン資格は、FCIにおいて登録手続きが完了した後に認定されます。
4.出陳クラス
チャンピオン資格犬であっても年齢クラスに出陳することが可能となります。月齢や取得資格によって出陳クラスを選択できますので、出陳申込書には必ず出陳クラスを明記してください。なお、複数犬のクラスを除き、複数のクラスへの出陳はできません。
※出陳締め切り後のクラス変更はできませんので、目録に掲載されたクラスに出陳してください。
- ・ベビー 4カ月1日~6カ月
・パピー 6カ月1日~9カ月
・ジュニア 9カ月1日~18カ月
・インターミディエイト 15カ月1日~24カ月
・オープン 15カ月1日~
・ワーキング 15カ月1日~-
ワーキング・トライアル対象犬種のみに採用されるクラスで、当該犬種に必要なワーキング・テストに合格している必要があります。申し込み時にWCC(ワーキング・クラス・サティフィケイト)写しを添付してください。
※WCCは当該ケネルクラブに発行を依頼してください。
ワーキング・トライアル犬種及びワーキング・テストについては、それぞれページを参照してください。
-
- ・チャンピオン 15カ月1日~
開催日前日に15カ月1日以上で、出陳申し込み時に「チャンピオン登録証明書」がお手元に届いている必要があります。 - ・ベテラン 8歳1日~
複数犬クラス
- (※チャンピオンシップショーに出陳している犬が対象となり、複数犬クラスのみの出陳はできません。)
- ・ブレース
同一犬種、同一バラエティー及び同一所有者である牡牝各1頭によるチーム。 - ・ブリーダーズ
同一犬種、同一バラエティー及び同一繁殖者である3頭以上5頭以下のチーム(繁殖者から名義変更されていても良い)。 - ・プロジェニー
1頭の父犬または母犬、3頭以上5頭以下のその子犬(第1世代のみ)からなる4頭以上6頭以下のチーム(子犬は同胎でなくても良い)。
5.席次、評価及び入賞
〇本部展・FCI展は4席、他の展覧会は3席までとなります。
〇チャンピオンクラスも席次を決定します。
〇全ての展覧会のチャンピオンシップショーは全頭に評価が交付されます。(マッチショーは評価の交付がありません。)
【評 価】
- ・エクセレント(E)
犬種スタンダードにほぼ一致し、コンディション、気質ともに最高の状態である。犬種の優れた特質と性別特有の特徴を備えている。 - ・ベリーグッド(V)
犬種特有の特徴を備え、プロポーション、コンディションが適正である。質の高い犬にのみ与えることができる。 - ・グッド(G)
犬種の主要な特徴を備え、良い点は欠点を上回り、良い見本とされるもの。 - ・サフィシャント(S)
犬種スタンダードにほぼ一致するが、特徴を備えていない。あるいは、身体的コンディションが未熟なもの。 - ・ディスクオリファイド(D)
犬種スタンダードに一致しないものや、失格となる欠陥を持つもの。 - ・キャンノットビージャッジ(C)
審査不可。触審や歩様審査が出来ないものや、人工的に矯正したもの。ダブルハンドリング(リング外から犬の注意を惹く行為)も含まれる。
〇席次は「エクセレント(E)」「ベリ-グッド(V)」の評価犬のみが対象となり、ブリード席次以降の上位審査は「エクセレント」評価犬のみが対象となります。
〇M.CC(CC)カードの名称がM.CAC(CAC)に変更となります(CCとCACは合算して使用できます)。
〇クラブ展はCAC、他の展覧会はM.CACを交付します。
〇インターミディエイト、オープン、ワーキング各クラスの1席でエクセレント評価にM.CAC(CAC)を交付します。
※国外チャンピオン犬であっても、チャンピオンクラスにはCACの交付はありません。
〇ジュニア、ベテラン各クラスの1席でエクセレント評価にJ.M.CAC(J.CAC)、V.M.CAC(V.CAC)をそれぞれ交付します。
〇各種カードは、各クラスの出陳頭数にかかわらず、1頭でも交付します。
〇各種カード交付対象賞位であっても、審査員の判断によりカードを交付しない場合もあります。
〇ロイヤルカナンアワードのポイントは、ベストドッグ・ベストビッチに付与します。
この他にもさまざまな項目に変更がありますので、ガゼット誌上において、数回に分けて改正内容の詳細をご案内いたします。2022年からのドッグショー開催に向けて、会員の皆様のご理解とご準備の程よろしくお願いいたします。
いただきましたご質問に関しては、すでに回答させていただいたものと合わせて、ガゼットに掲載させていただきますので、ご確認ください。また、ご意見につきましては、今後の検討させていただきます。
お問い合わせ先
【展覧会事業課】 電話03-3251-1652